肩こり
肩こりについて
肩は腕の重みや動きを支え、そして身体の中でも特に重い部分である頭の重みや動きも首とともに支えています。そのために働いているのが肩甲挙筋、斜角筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋などです。こうした筋肉が同じ姿勢を取り続けるなどによって緊張が続き、硬くなって起こるのが肩こりです。筋肉が固くなって縮むと内部にある毛細血管がつぶれ、血行が阻害されて酸素や栄養素の供給が不足し、老廃物の排出も妨げられるためそれが蓄積して痛みやこりを生じます。肩こりはライフスタイルや生活習慣、姿勢などの癖などから生じているため、慢性化しやすい特徴を持っています。
肩こりの原因
肩こりの主な原因は、眼精疲労、ストレス、姿勢や骨格のゆがみ、そして同じ姿勢を長時間続けることです。さらに、最近ではストレートネックによる肩こりが急増しています。これは本来、湾曲しているはずの首がまっすぐになってしまい、それによって肩や首に大きな負荷がかかるもので、スマートフォンを長時間使用する方に多い症状です。
症状
肩のこり以外にも、頭痛、吐き気、めまい、手のしびれ、耳鳴り、背中の痛みなどが起こることがあります。
原因に合わせた施術
問診や触診を丁寧に行って肩こりが起こっている原因を見極め、原因にきちんとアプローチして根本的な解決を視野に入れた施術をご提案しています。じっくりほぐして症状を解消する施術を中心に、根本的な原因になっているゆがみの矯正やストレッチなどを加えることもできます。また、セルフケアのやり方や日常的な動作や姿勢に関するアドバイスなども行っています。
頭痛
頭痛について
慢性的な頭痛で病院に行き、さまざまな検査を受けても異常がないケースでは、筋緊張型頭痛の疑いがあります。これは肩や首のこり、眼精疲労などによって起こる頭痛で慢性化しやすいという特徴があります。痛みの出方、持続時間、痛む場所などがかなり多様で、特有の症状があるわけではありません。
筋緊張型頭痛の原因
肩こりと同様の原因で起こっているケースが最も多く、原因では同じ姿勢を長時間続ける。眼精疲労、ストレス、姿勢や骨格のゆがみなどがあります。スマートフォンの長時間利用によるストレートネックで肩こりよりも頭痛の症状が強く出ることもあります。
症状
同じ時間に毎日頭痛が起こる、1日中痛む、痛みの出る場所が変わるなど、さまざまな痛みの出方があります。頭痛以外に、肩や首のこり、吐き気、しびれ、めまい、耳鳴り、背中の痛みなどが起こることがあります。
原因に合わせた施術
問診や触診を丁寧に行って頭痛が起こっている原因を見極め、原因にきちんとアプローチして根本的な解決を視野に入れた施術をご提案しています。頭痛を起こしている肩や首をじっくりほぐして症状を解消する施術を中心に、根本的な原因になっているゆがみの矯正やストレッチなどを加えることもできます。何度か施術を受けるうちに頭痛薬を飲む回数が減っていく、または飲まなくてよくなっていくケースが多くなっています。また、セルフケアのやり方や日常的な動作や姿勢に関するアドバイスなども行っています。
手や脚のしびれ
手や脚のしびれについて
しびれの症状には、チリチリ・びりびりする感覚だけでなく、弱く鈍い痛み、皮膚感覚の違和感や鈍化などが含まれます。動作の際に症状が起こることもあり、首を動かした時に指先がしびれるなど、特定の神経が動作によって影響を受けて起きていることもあります。そのため、症状を起こしている場所の見極めが重要になります。
しびれの原因
神経は首から全身に延びているため、首の圧迫などを原因として手や足など遠く離れた場所にしびれが起こることがよくあります。頸肩腕症候群、頸椎椎間板ヘルニア、変形性頸椎症は首の神経によるしびれを手足などに起こします。また、肘や手首も神経が圧迫などの影響を受けるとしびれを起こすことが多く、代表的な疾患に肘部管症候群、手根管症候群などがあります。
症状
しびれと同時に、肩こり、背中の痛み、四十肩・五十肩、テニスエルボーなどがともなうことがあります。
原因に合わせた施術
神経の圧迫などを起こしている原因を調べることが重要です。筋肉、関節、椎間板、肘や手首などを丁寧に触診し、くわしくお話をうかがいながらいくつかの検査で原因を見極めています。
関節の動きを改善し、筋肉をほぐして負荷を取り除き、血行を促進させる施術を中心に、症状を緩和させて原因を取り除く施術を行っていきます。
四十肩五十肩
四十肩・五十肩について
四十肩・五十肩は肩関節周囲炎であり、肩関節周辺の筋肉や関節包が炎症を起こしている、あるいは肩関節に付着した腱板がすり切れることで強い痛みを起こします。腕が上がらないほど痛い、背中に手が届かないなどが代表的な症状です。肩関節に痛みが起こりますが、腕にまで広がることもあります。痛みのピークでは、じっとしていても痛みで眠れないといったこともしばしばあります。数年で痛みが治まることが多いのですが、腕の可動域が狭くなるなど運動機能の低下が残りやすくなっています。
四十肩・五十肩の原因
ほとんどは加齢が原因ですが、炎症や筋肉の過緊張によって起こることもあります。
症状
腕を動かすと方に激痛が起こる、痛くて腕を上げられないというのが主な症状で、肩こり、背中の痛み、手や腕のしびれ・痛みが現れる場合もあります。
原因に合わせた施術
四十肩・五十肩は、痛みが起こってすぐの急性期、それ以降の慢性期に分けられます。急性期と慢性期では適切な施術が異なるため、まずは問診で症状のはじまった時期やどういった動作で起きやすいかなどをくわしくうかがって、丁寧に触診をしていきます。状態を正確に把握したら、急性期には硬くなった筋肉をほぐす施術を中心に行い、慢性期にはそれに可動域を広げる施術を加えていきます。
寝違え
寝違えについて
朝、目が覚めた時に首が痛くて動かせない状態が寝違えです。筋線維のダメージによる炎症が起きているため、炎症の程度により数日で痛みが軽減する場合もありますが、痛みが1ヶ月以上改善しないケースもあります。寝違えを起こす方は慢性的な肩こりで頭痛を発症しやすい傾向があります。
寝違えの原因
寝ている間に筋肉への過度な負荷が継続的にかかって発症します。傷付いた筋線維に炎症が生じて、少しでも動かすと痛みが生じる状態です。肩こりや首こりなどがもともとある方がなりやすく、枕の高さや就寝時の姿勢によって負荷が生じて寝違えを発症します。通常であれば負荷が大きくなると就寝時でも無意識に寝返りを打ってそれを解消しますが、疲労が強い時には寝返りを打てずに寝違えが起こりやすくなります。
症状
頭を動かそうとすると強い痛みが生じ、首を回すことができなくなります。他に、肩こり、背中の痛み、手や腕のしびれなどが現れることもあります。
原因に合わせた施術
炎症を鎮めるために患部の筋肉や関節を十分に冷やすことが重要です。その上で筋肉のこわばりを解消するために、優しく、丁寧にほぐしていきます。ある程度筋肉の緊張が解けてきたら、慎重に関節を動かしていき症状を改善させます。個人差はありますが、最初の施術で首が動かせるようになることも多く、数度の施術でほとんどの方が痛みを解消できます。
背中の痛み
背中の痛みについて
急性と慢性に大きく分けられ、痛みが起こる場所によってもいくつかに分けられます。急に起こった炎症、蓄積された疲れやゆがみによるものなど急性と慢性では必要な施術がある程度変わってきますし、症状が出ている場所が首のすぐ下、肩甲骨周辺、肩甲骨の下、腰のすぐ上などによっても改善方法が変わってきます。
背中の痛みの原因
首のすぐ下
上部胸椎周辺の筋肉が硬くなったことが原因です。だるさや疲れなどを起こしやすく、睡眠障害になるケースもあります。
肩甲骨周辺
お悩みの方が一番多く、デスクワークなど同じ姿勢を長時間続けたことが主な原因です。
肩甲骨の下
ストレスや暴飲暴食で胃の周辺の筋肉が緊張することで起こりやすいとされています。
腰のすぐ上
ここには胸椎と腰椎の境がありますが、胸椎と腰椎は動き方や骨の形が異なっているのでこの部分には大きな負荷がかかりやすくなっています。無理な姿勢、長時間の同じ姿勢、猫背など悪姿勢によって起こることが多く、自律神経の乱れやストレスなどの影響も受けやすいとされています。
症状
背中の痛みは、姿勢や骨盤のゆがみにつながりやすく、頭痛、肩こり、吐き気、しびれ、四十肩・五十肩、胃痛、肋間神経痛などを引き起こすきっかけになることがあります。
原因に合わせた施術
痛みが起こっている場所を特定し、その状態や痛みを起こす原因となっている場所を調べるために丁寧な触診を行っていきます。また、症状が出はじめた時期、症状の内容についてもくわしくうかがって状態を正確に把握します。適切な施術メニューをご提案し、相談しながら内容を決めていきます。基本的に急性の場合には硬くなった筋肉をほぐしてゆるめることを優先して症状を和らげ、慢性の場合には筋肉をほぐした上で関節の可動域を慎重に広げる施術を行って症状を改善させます。慢性的な背中の痛みがある場合には、姿勢や骨盤の矯正も根本的な治療として有効です。また、再発を防ぐためにはご自宅でのストレッチや日常生活でいくつかの注意を守ることが重要ですから、そうしたアドバイスも行っています。
腰痛
腰痛について
腰は上半身の重みを絶えず受け止めている部分ですから、トラブルの起こりやすい場所です。そのため起こるトラブルも多彩で、ぎっくり腰のように急激な強い痛みが出るものから、慢性的な症状が続くものまであります。また腰痛の中には結石など内臓疾患の症状として現れているものもあるため、注意が必要です。目安として、急激に起きた強い腰痛が長時間続いて楽な姿勢がない場合には、結石の疑いがありますので病院を受診してください。
種類ごとの腰痛
ぎっくり腰
筋肉疲労の蓄積が原因で起こっており、ひねりや前屈などの無理な動き、冷え、過度の疲労、くしゃみ、咳、重いものを持ち上げるなどがきっかけになって発症します。
ほとんどの場合はいきなり急激な痛みに襲われますが、徐々に痛みが増してくるケースもあり、数日間にわたって普段通りの日常生活が送れないほど強い痛みが続きます。
慢性腰痛
ぎっくり腰ほど強い痛みは起こりませんが、不快感や重くだるい感じの痛みが長期間にわたって続きます。主な原因は、筋肉疲労や筋力低下、姿勢の悪さや骨格のゆがみであり、長時間同じ姿勢を続けたり、冷えなどがあると発症しやすくなります。
腰椎分離症と腰椎すべり症
腰椎分離症は腰椎に亀裂が入って分離してしまっている状態で、これによって腰椎が前後にすべり落ちてしまうのが腰椎すべり症です。主な症状は腰痛と足のしびれです。
腰椎分離症はジャンプの動作をよく行うスポーツによって起こるケースが目立ち、青少年の発症も珍しくありません。また、生まれつき形成不全がある場合や閉経後の骨粗鬆症によって発症することもあります。
脊柱管狭窄症
背骨には脊柱管という管があってそこに脊髄神経が通っています。この脊柱管が狭窄を起こし、脊髄神経が圧迫された状態が脊柱管狭窄症です。症状には腰痛と足のしびれがあり、歩行時に症状が起こって座るとなくなる間欠性跛行という特徴的な症状を起こすことがあります。
脊柱管の狭窄は、脊柱管にある靭帯が肥厚することで起こり、これによって脊柱管が狭くなって脊髄神経が圧迫され症状を起こしています。
変形性腰椎症
腰椎全体が変形している状態です。起床時に強い痛みがありますが、起きて動くことで痛みが弱くなっていきます。腰痛の変形は、腰椎の椎間板の摩耗、靭帯の変形などによって起こり、主に加齢によって椎間板の水分減少、摩耗、形状の変化、靭帯の支持力低下などが起こり、変形につながります。
その他の腰痛
椎間板ヘルニア、腎臓や尿路の結石、腫瘍、胃や大腸の病気などで腰痛が起こる場合があります。
症状
腰痛以外では、足のしびれ、坐骨神経痛、股関節痛、膝の痛み、冷えなどが起こることがあります。
原因に合わせた施術
腰痛が起こった時期や症状などについてくわしくお話をうかがって、丁寧な触診を行って腰痛が起こっている原因を見極めます。負担をかけると悪化させるケースも存在しますので、慎重に確認しながら原因にきちんとアプローチして根本的な解決を視野に入れた施術をご提案しています。
時間をかけて痛みのある筋肉をほぐしてゆるめ、腰痛の原因となっている場所にもしっかり施術を行っていきます。根本的な原因になっているゆがみの矯正は負担軽減にもつながり腰痛にはとても有効です。なお、当院ではソフトで効果の高い矯正を行っておりますのでご安心ください。回復を早めて再発を防止するためのストレッチをご指導し、ご自宅でのケアや注意点などのアドバイスも行っています。
股関節の痛み
股関節痛について
腰と足をつなぐ位置にある股関節は、骨盤と大腿骨で構成された球状の関節です。上半身の重みを受け止める場所ですからかかる負担も大きく、筋肉や軟骨などダメージのある部分やその程度によって幅広い症状が現れます。腿の付け根である鼠径部、臀部(おしり)などに痛みが出ることもありますし、足がむくむ、あぐらをかけないなどの機能障害などが出るケースもあります。
股関節痛の原因
周辺筋肉の緊張、軟骨のすり減りといった股関節自体の問題に加え、慢性的な腰痛や膝痛、坐骨神経痛、関節リウマチなどによって股関節の痛みが現れていることもあります。また、重心や姿勢がゆがんでいたり、O脚などがあると股関節痛を起こしやすくなります。
症状
- 股関節の痛み、腰痛、鼠径部の痛み、臀部(おしり)の痛み、膝痛
- あぐらをかけない、足が開かないなどの機能障害
- 歩行時の痛み
- 階段の上り下りで痛みが出る
原因に合わせた施術
問診でまずじっくりお話をうかがい、丁寧に触診をして股関節痛が起こっている原因を探っていきます。先天的な股関節の形成不全や、股関節への負担が大きい生活習慣などについても確認し、状態や原因をくわしくご説明した上で適した施術をご提案しています。時間をかけて固くなっている筋肉をじっくりほぐして症状を解消する施術を中心に行っていきます。こうした施術は股関節の形成不全がある場合にも有効です。根本的な原因になっているゆがみの矯正やストレッチなどを加えることも股関節への負担軽減に役立ちます。また、セルフケアのやり方や日常的な動作や姿勢に関するアドバイスなどで、回復を早めて再発を防ぐサポートも行っています。
膝の痛み
膝の痛みについて
膝は立ち上がる際や階段の昇り降りで強い痛みを生じやすい場所です。痛みだけでなく、力が入らない、伸ばしたまま保持できない、違和感なども起こりやすく、思わぬ事故につながりやすい場所です。膝痛は筋肉の痛みと関節の痛みに分けられますが、膝以外の部分に起こった不調により膝痛が現れることもあるので注意が必要です。
膝の痛みの原因
- 膝周辺の筋肉硬縮
- 軟骨のすり減り
- O脚やX脚など膝関節のゆがみ
- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症や坐骨神経痛など股関節や腰の不調
- スポーツ障害
- 関節リウマチ
- 肥満症
症状
歩行や階段の昇り降り、立つ・座るなどの動作や正座などをした際に痛みが起こります。また、うまく力が入らない、伸ばしたままにできずカクンと曲がってしまうなどが起こることもあります。
腰痛や坐骨神経痛、股関節の痛み、O脚やX脚をはじめとした骨格のゆがみなどをともなうこともあります。
原因に合わせた施術
膝の痛みが起こる原因はさまざまですから、それを調べるために問診をもとにした丁寧な触診を行うとともに、じっくりお話をうかがって状態や原因を把握します。その上で、状態をくわしくご説明し、適した施術をご提案しています。症状改善のために時間をかけて硬くなった筋肉をほぐしてゆるめますが、筋肉が原因となった膝の痛みの場合にはこれだけでかなり症状が改善します。筋肉のこわばりが解消すると関節に問題がある場合も膝関節にかかる負担を大きく軽減でき、症状の緩和につながります。根本的な改善として、姿勢や骨盤の矯正も膝関節への負担軽減のために有効です。当院ではお好みに合わせたソフトな矯正も可能です。さらに、膝への負担を軽減させるためのストレッチや日常生活上の注意点などのアドバイスにより、回復を早めて再発を防ぐサポートも行っています。
坐骨神経痛
坐骨神経痛について
坐骨神経は、頸椎から臀部、足を走っている神経です。筋肉や椎間板、関節、炎症による圧迫を坐骨神経が受けて発症するのが坐骨神経痛です。代表的な症状は、痛みやしびれ、知覚鈍麻、冷え、違和感などです。片方の足や臀部に症状が現れることが多い傾向がありますが、症状が起こる場所や内容は原因によって異なります。
坐骨神経痛の原因
筋肉や椎間板、関節、周辺に起きた炎症などにより坐骨神経が圧迫されて発症します。原因となる疾患として、椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、脊柱管狭窄症、腰椎分離症・腰椎すべり症などある場合もあります。
筋肉が原因で起こる坐骨神経痛
レントゲンでは判別できないため、病院では異常なしとされてしまうことが多く、有効な治療を受けられずに長期化しているケースがよくあります。当院では筋肉などの軟部組織に有効な施術を幅広く行っており、症状を効果的に解消できます。骨に異常がなく症状が続くようでしたらご相談ください。
症状
痛みとしびれが代表的な症状で、しびれには一瞬だけピリッとしびれる場合や、感覚が鈍くなる知覚鈍麻などがあります。知覚鈍麻では、手で触れた際に皮膚の上にもう1枚何かに覆われているような違和感などもあります。特定の動作をした時や同じ姿勢を続けている時に症状が起こるケースもよくあります。
痛みが腰や臀部、股関節、膝にも起こることがあり、足に冷えが起こることもあります。
原因に合わせた施術
症状が起こる状況や動作、症状の内容などについて丁寧にうかがって、触診を慎重に行って状態や原因を把握します。状態についてくわしくご説明した上で、適した施術をご提案します。時間をかけて硬くなった筋肉をほぐしてゆるめてから、関節を慎重に調整して症状を改善することで、日常生活への支障を取り除いていきます。姿勢や骨盤の矯正も坐骨神経の改善には役立ちます。また、動作を行う際の注意点などについてもアドバイスを行って快適な日常生活のためのサポートもしています。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアについて
椎間板は骨の間にあってクッションのような役割を果たしています。椎間板には、ゼリー状の髄核という組織があって、周辺を年輪状の線維である繊維輪が囲んでいます。この繊維輪に過度な負担がかかって破れ、髄核が飛び出して神経への圧迫や炎症を起こしている状態が椎間板ヘルニアです。
重い頭を支える首、上半身の重みを受け止める腰の椎間板は特に大きな負担がかかるため、椎間板ヘルニアの中でも頸椎ヘルニアや腰椎ヘルニアの発症が多くなっています。
椎間板ヘルニアの原因
日常で頻繁に行う動作による負担、筋肉の疲労、姿勢の悪さなどが主な原因ですが、遺伝的な要因で椎間板が弱くヘルニアになりやすいケースもあります。
症状
頚椎ヘルニア
痛み、しびれ、ピリッとした一瞬のしびれ、知覚鈍麻や違和感などが、首から背中、腕から指先に現れます。
痛みの出方はさまざまで、いつも症状がある場合もありますし、特定な動作で起こる場合、疲労やこりがたまっている時に現れるケースもあります。
腰椎ヘルニア
痛み、しびれ、ピリッとした一瞬のしびれ、知覚鈍麻や違和感などが、腰を含めた下半身に現れます。
痛みの出方は頸椎ヘルニアと同様にさまざまで、いつも症状がある場合もありますし、特定な動作で起こる場合、疲労やこりがたまっている時に現れるケースもあります。
なお、椎間板ヘルニアでは、肩こり、股関節・膝の痛み、坐骨神経痛、下半身の冷え、足がつるなどが起こる場合もあります。
原因に合わせた施術
ヘルニアの状態を正確に判断するため、症状が起こる状況や動作、症状の内容などについて丁寧にうかがいます。触診を慎重に行って状態や原因を把握し、状態についてくわしくご説明した上で、適した施術をご提案します。ヘルニアでは痛みが起きにくい方向があるため、施術はそれを考慮に入れながら行っています。また、ヘルニアを起こしている椎間板はとてもデリケートな状態になっているため、負担を最小限に抑えた施術を心がけています。姿勢や骨盤の矯正も坐骨神経の根本的な改善や再発予防に役立ちます。また、動作を行う際の注意点などについてもアドバイスを行っています。
自律神経失調症
自律神経失調症について
自律神経は、体温や内臓の働きなど、身体の機能を環境などに合わせてコントロールして身体の恒常性を保っています。主に活動時に働く交感神経と、主にリラックスした時に働く副交感神経があり、状態に合わせて適切なコントロールを行い、バランスを取っていますが、自律神経失調症ではこの交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、さまざまな不調を起こします。
自律神経失調症の原因
疲労、睡眠不足、運動不足、不規則な生活、環境の変化、ストレスなどによって自律神経のバランスが崩れて発症します。
症状
倦怠感、不眠、胃痛、突然の発汗、肩こり 背中や腰の痛み、神経痛、めまい、冷え、ほてりをはじめ、多彩な症状が現れます。
症状に合わせた施術
現れる症状が多様ですし、ライフスタイルによってお困りになる症状が変わってきますので、まずはじっくりお話をうかがいながら、解消したい症状の優先度も含めて最適な施術方法をご提案しています。幅広い不調の原因となることが多いのは筋緊張と骨格のゆがみです。そこで、基本的には筋緊張をゆるめて骨格を整える施術を行って自律神経のバランスを整えていきます。また、生活習慣へのアドバイスや症状に効果的なストレッチなどお教えして快適な日常生活につなげます。
更年期障害
更年期障害について
閉経を迎える頃になると、女性のホルモンバランスが大きく崩れます。40歳代半ばから50歳代半ばにかけた数年間、女性には必ずこうした更年期があります。ホルモンバランスが崩れると自律神経のバランスも乱れるため、更年期にはさまざまな症状が現れる更年期障害が起こります。
更年期障害の原因
閉経を前に、卵巣機能が低下していき、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンの分泌量が減ってきます。ホルモンバランスが大きく崩れることで更年期障害の症状が起こります。また、エストロゲンが減少すると視床下部にある自律神経中枢にも影響を与え、自律神経失調症を引き起こすことが多くなっています。
40歳代半ばから50歳代半ばという更年期は、仕事で責任ある立場になっていたり、介護がはじまるなど精神的・肉体的な疲労がたまりやすく、生活習慣病リスクも高いため、身体全体に不調が現れやすい時期です。無理も効かなくなってきているため、ちょっとしたことで更年期障害の症状を重くしてしまうこともよくあります。また、エストロゲンの減少により骨粗鬆症リスクが高まり、骨折しやすくなるため注意が必要です。
ご自分の身体の状態を知り、十分にいたわってしっかりケアすることでこの時期を乗り切っていきましょう。
症状
- 生理不順や不定出血などの生理の異常
- 息切れ、動悸
- ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ、異常な発汗)
- 冷え、むくみ
- 頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り
- 肩こり、腰痛、手足の痛み
- 胃痛、食欲不振
- 下痢、便秘
- しびれ、皮膚の違和感
- 頻尿、突然の強い尿意、尿漏れ
- 疲労感
- 寝つきが悪い、すぐ目覚めてしまう、不眠などの睡眠障害
- 怒り、イライラ、不安、憂鬱
- 髪が薄くなる、細くなる
- 骨が弱くなる
など
症状に合わせた施術
お困りになっている症状についてじっくりお話をうかがい、丁寧な触診で症状を起こしている直接的な原因や気付いていないお身体の不調について調べていきます。特に骨格にゆがみがあると症状を悪化させやすいため、それについても確認していきます。
更年期障害やそれから起こった自律神経失調症の場合には、現れている症状を緩和させることが重要であり、その上でお身体全体の状態を改善する必要があります。筋緊張が起きている部分をほぐし、関節を調節して可動域を広げ、血流を改善することで症状が和らぐだけでなく、新陳代謝が促され全身の状態の改善につながります。
楽に動けるようになると自律神経のバランスも整いますので、更年期に起こる不快感や症状の軽減にもつながります。
疲労
疲労について
忙しい毎日が続くと、疲労がたまっていることに気付かなくなるケースがよくあります。疲れは身体が発する危険信号ですから、解消しないで蓄積させてしまうと一気に大きなダメージにつながる可能性があります。また、大事な場面で体調を崩してしまうといったことも起こりやすくなります。身体はなんとか保つことができても、イライラや不安、集中力の低下など精神的な問題を起こすこともあります。
疲労の原因
以前より疲れやすくなった、休息や睡眠をとっても回復しない場合には、血行悪化による老廃物の蓄積、骨格のゆがみ、自律神経のバランスの乱れなどがかかわっている可能性があります。
血流は同じ姿勢を続けるなどで筋肉が硬くなる、骨格がゆがむなどにより悪化して、酸素や栄養素の不足と老廃物の蓄積をもたらします。また、疲労がたまることで自律神経のバランスが崩れると血行や内臓の働きに悪影響を及ぼし、慢性的な疲労物質の蓄積を招きます。
症状
- 疲れやすい
- 朝、目覚めた時にも疲労感がある
- 休息や睡眠で疲れが取れない
- 風邪やインフルエンザにかかりやすくなった
- 肩こり
- 頭痛、めまい、吐き気
- 息苦しさ
- 背中や腰の痛み
- 神経痛
- 自律神経失調症
症状に合わせた施術
血行を改善することが特に重要です。時間をかけて筋肉を丁寧にほぐして血行を改善すると、酸素や栄養素が届くようになって、たまった老廃物も排出されていきます。こうしたことで蓄積した疲労はかなり解消できます。さらに関節を調整し、背骨や骨盤をソフトに矯正して筋肉にかかる負担を軽減させ、新陳代謝を促して自然治癒力を高めていきます。また、ストレッチや生活習慣改善などのセルフケアについてもアドバイスをさしあげて、疲労を解消しやすい身体作りをサポートしていきます。
骨格のゆがみ
骨格のゆがみについて
どなたでもある程度のゆがみは必ずありますが、ゆがみが大きくなると身体のさまざまな部分へ大きな負担がかかるようになります。そうした場合、ゆがみによって特定の筋肉が引き延ばされて負荷が絶えずかかる、関節に余計な力がかかり続ける、骨などが周辺の軟部組織を圧迫して痛みやしびれを起こす、血行障害が起こり酸素や栄養素の不足や老廃物の蓄積につながるなどが起こります。関節痛や神経痛などの原因になることもあり、注意が必要です。
身体のゆがみは、格子の入った鏡を見るとご自分でもはっきり確認できます。頭・肩・骨盤の位置、手足の長さの差などを確認します。また、足をそろえて立って膝の間に隙間があった場合もゆがみがある可能性が高いと言えます。
骨格がゆがむ原因
人間には利き手がありますし、いつも腰かける場所やカバンをかける肩など、日常生活のさまざまな場面でアンバランスな負担が身体にはかかっています。そして日常で頻繁に行う動作の影響は、年月を重ねるにつれて大きなゆがみとして蓄積されていきます。たとえば、証明写真撮影の際に頭の傾きを指摘された、靴底の減り方が偏っている、足を組む際にいつも同じ足を上にしているなどは、骨格のゆがみによって起こっています。
無意識に同じ動作を繰り返しているなど日常生活で頻繁に行っている癖や生活様式が骨格をゆがませる原因になります。また、運動不足などで筋力が低下すると正しい姿勢を取り続けることが難しくなり、骨格のゆがみを起こすことがあります。
症状
- 肩こり、背中や腰の痛み
- 神経痛、関節痛
- 姿勢の悪さ
- O脚やX脚
- 猫背
- 冷え
- むくみ
- 疲れやすい
また、自律神経失調症の症状が現れたり、内臓への負担につながる可能性もあります。
症状に合わせた施術
当院では超音波画像観察装置を導入しており、患者様の身体の状態を精密に調べた上で必要な施術メニューを作成しています。また丁寧に触診して骨格や筋肉の状態などを調べていき、千差万別なゆがみ方に合わせた調整を行っていきます。矯正ではソフトで効果の高いものもありますので、お好みに合わせて選んでいただきます。
また、筋肉をほぐしてゆるませることも重要です。筋肉は骨格を支えているため、筋肉が正常な状態に戻れば骨格に対する負担も軽減されます。
矯正の効果を高め、持続させていくためには、姿勢指導やストレッチなども重要になってきます。ご自宅でできるケア方法などもしっかりアドバイスをさしあげ、正しい姿勢を維持し、再発を防ぐサポートも行っています。正しい姿勢を無理なく続けられるようになると筋肉に余計な負荷がかからなくなります。インナーマッスルも発達するため、疲れにくくなるだけでなく、血行が改善して新陳代謝が促進され、冷え性やむくみの解消、そしてプロポーション改善などの効果も期待できます。
スポーツによるケガ(スポーツ障害・スポーツ外傷)
スポーツ障害と外傷の違い
スポーツにおけるケガは突発的に起こるケガと長年の蓄積によるケガに分けられます。
「スポーツ外傷」は突発的なケガの分類となり、例えば転倒したことで捻挫をしてしまったり骨折をしてしまったりというケガになり、基本的に保険適用の治療が可能となります。
「スポーツ障害」の場合、身体の一部を集中的に繰り返しの動作を行うことで発生する炎症や痛みの事になります。ケガの内容によっては提携医療機関をご紹介することも可能です。症状によって保険適用内か適用外か判断が必要となりますのでまずは当院へお気軽にご相談ください。
スポーツ障害、外傷の治療について
【スポーツ障害の場合】
まず、どんな動作が原因で症状が発生しているのかを明確にするためにヒアリングを徹底的におこないます。
この際に症状を更に正確にするために当院ではエコー検査をおこないます。エコーは超音波を用いた画像解析装置です。
肉眼では発見できない身体の深部を画像化して可視化することが可能ですのでより正確な症状の把握に役立ちます。
原因が明確になればそれに合わせて手技・治療器・ストレッチ・トレーニングを組み合わせてオリジナルの施術を開始していきます。
プロアスリートも施術している実績多数の当院へお気軽にご相談下さい。
【スポーツ外傷の場合】
スポーツ外傷の場合、転倒や衝突による捻挫や打撲・脱臼や骨折といった症状が多いのですがどの症状でも早期の治療が重要です。
症状に合わせてテーピングや治療器を使用した治療を行います。場合によっては病院での診断が必要となることもありますので
その際は当院の提携先医療機関をご紹介いたします。